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毎週サンデーメカニック [DUCATI ST4s ABS]

皆さんいかがお過ごしでしょうか。

今日はドゥカティ自分整備の方、必見です。

リハビリは、半年を超えた時点で終了しました。整形外科の通院は続けます。
理学療法士を、私以上に必要としている人がいるはずです。リハビリを卒業しました、
クラッチを握ることができたので、あとはバイクでリハビリします。
バイクの整備もリハビリになります。少し無理してしまうけど。時々・・・・


今日は富士山の北麓は山焼きです。

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カムタイミングベルトの交換では、二つの重要な手順があります。

まずは、4つのカムと1つのクランクシャフトプーリーを正しい位置にして2本のベルトを取り付けること。
2本とも同じ位置関係で取り付けます。2本とも水平シリンダの圧縮上死点で取り付けます。

これを間違えると、シリンダの上下とバルブの開閉のタイミングが狂います。 狂うと「4ストローク」サイクルエンジンが正しく機能しません。



2番目は、正しいシリンダーの状態でテンション調整をすることです。
水平シリンダは水平シリンダの圧縮上死点で、水平ベルトを調整する。

垂直シリンダは垂直シリンダの圧縮上死点で、垂直ベルトを調整する。


すなわち取り付けの姿勢と、テンション調整の姿勢が異なるということです。
2本のベルトの取り付け=全ての合いマークが合うところ=水平シリンダ圧縮上死点

水平シリンダのテンション調整=全ての合いマークが合うところ=水平シリンダ圧縮上死点

垂直シリンダのテンション調整=垂直シリンダ圧縮上死点=水平シリンダの圧縮上死点から、クランクシャフトを270度回転させた場所。フライホイールに別の合いマークがある。



ベルトの取り付けは、クランクシャフトプーリーを正しい位置にすることから始めます。
車体左側からホームメイドツールをいれて、反時計回りに回すと、近くののぞき窓にマークが現れますが、同じマークは2か所にあります。
工具は必ず反時計回りに回します。二つのシリンダーのどちらが圧縮上死点なのかを正しく区別するためです。またバックラッシュを最小限にできます。

マークが見えたら、必ず車体右側のクランクシャフトプーリーの合いマークが合っていることを確認します。
ここが混乱しやすいところで、クランクシャフトの一回転はカムシャフトの半回転です。 なので、クランクシャフトプーリーと水平シリンダープーリーの合いマーク、垂直シリンダープーリーの合いマーク、車体右側のフライホイール合いが同時に合う場合と、合わない場合があるのです。 さらに車体左側のフライホイール合いマークは二か所あるので、混乱しやすいのです。

もう一つの混乱は、正しい状況でベルトを取り付けた後にクランクシャフトを二回転させて、再びすべての合いマークが合う姿勢=水平シリンダの圧縮上死点の状態にしても、ベルトにつけた合いマークはずれます。すべてが再び合うのは・・・ベルトの歯数から計算することになりますが、クランクシャフトを何回回した後です。たとえベルトが一周まわっても、その時に会いマークが合うかは・・・ベルトの歯数から計算することになりますが、何かと何かの最小公倍数に一致した時です。結構な回数を回す必要があるはずです。


で、クランクケースを回すホームメイドツールとのぞき窓(車体左側)です。

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車体右側のクランクシャフトプーリーのマークを確認します。

四本のカムシャフトプーリーを固定するには、M5のボルトを使います。
プーリーにはボルトが入り込む溝があり、正しい位置でカムシャフトプーリーを固定できます。
垂直シリンダーの吸気側は、バルブが動いた状態なので、少々の力が必要です。


垂直シリンダの二つのカムシャフトと正しいベルト位置。

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水平シリンダーの二つのカムシャフトと正しいベルト位置。

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次はテンション調整です。

今、水平シリンダーはこの状態です。

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これは水平シリンダーが圧縮上死点の状態です。
この姿勢で水平ベルトのテンショナー付近の振動を110±5Hzにします。

このまま垂直シリンダーのテンションを調整すると正しいテンションより高く調整してしまい、不適切になります。垂直シリンダーのテンションの調整は別の姿勢で行います。

アンドロイド用マイク(薄価)と、FFTアプリ(フリー)を使って、測定と調整を行います。

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FFTアプリは必ずスペクトルを表示できるタイプを使ってください。
最高周波数だけを表示するアプリでは、別の音を表示しているのか、ベルトの音を表示しているのか区別に失敗することがあります。
私の場合は屋外での作業です。マイクはベルトを指で弾く音を拾いますが、余計な音もたくさん拾います。
それを目で区別しないと、間違いをおこしやすいです。


水平シリンダの調整が終わったら、次に垂直シリンダです。
「今」の姿勢で垂直シリンダの測定と調整を行ってはいけません

忘れないうちに、四つのカムシャフトプーリーを固定していたボルトを外します。
フライホールを反時計回りに270度回します。

これが「270度不等間隔爆発」を意味しています。


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するともう一つのフライホイール合いマークが現れます。
そこが垂直シリンダ圧縮上死点です。

車体右側の4つのカムシャフトプーリーの合いマークと、1つのクランクシャフト合いマークは「必ずずれています
この姿勢で垂直ベルトのテンショナー付近の振動を110±5Hzにします。


↓↓↓↓↓ 下の図に需要があるみたいなので、もう一度載せます ↓↓↓↓↓

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この作業はバッテリ、バッテリ取り付け部材、オイルプレッシャセンサを取り外す必要があります。

ついでにバッテリを交換しました。

ブランド品。台湾ユアサ。

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プラグが付いたままだと、シリンダを上下に動かしにくいので外しておきました。

ついでに交換しました。

CHAMPION → DENSO → NGKと、三代目です。違いは私の使い方程度では判らないと思います。

プラグのネジはトルクを正確に測定するため、うっすらとグリスを塗ります。(が、マニュアルには書いていないですね・・・)

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プラグの締め付けトルクは小さめです。
規定トルクで締めます。

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ツクシを見つけましたが、ちょっと遅かった感じです。先の穂が開いていました。
来年は採って食べちゃおう。思い出したら・・・・

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一度試運転しましたが、バルブとシリンダが衝突したりしませんでした。
セルフスタータモータもスムーズに回りました。

今回アイドリングの調整場所を見つけて、簡単に変更できるのが分かったので、次週やります。
少し低めなんですが、エンジンを動かして温まるまで様子を見ないと、過剰に高くしてしまうかもしれません。

さて「春メンテ」はこれで終了の予定でしたが、欲が出ました。
予行練習をしました。
フロントホイール、フロントサスペンションを外して、ステアリングシャフトベアリング(ステムベアリング)の交換に挑戦するのです。

普通のフロントリフターではこの作業ができません。

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この方法だとジャッキ無しでフロントを上げることができました。

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僅かに浮いています。

ではまた。
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tai-yama

土曜日、甲府行ったのに富士山が見えなかったのは"山焼き"の
セイだったのかも。スパークプラグとツクシは似ていますね。
by tai-yama (2018-04-08 23:21) 

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